自分のため、家族のための禁煙外来
禁煙をしませんか?
タバコをやめられないのは自分の意思が弱いからだ、と思い込んでいませんか?
しかし習慣的にタバコを吸うことは、ニコチン依存症という病気です。
当院では内服治療と丁寧なカウンセリングにより、スタッフみんなで患者様の禁煙をサポートします。
ニコチン依存症とは
脳にはニコチンが結合する、ニコチン受容体があります。タバコを吸うと煙に含まれるニコチンがすぐに脳に達し、快感を生むドーパミンという物質がたくさん放出されます。タバコを吸わずにいると、イライラなどのニコチン切れ症状があらわれ、再びタバコを吸いたくなります。これがタバコをやめられなくなった状態です。
自分はニコチン依存かな??
以下のチェックボックスに一つでも該当すれば、ニコチン依存症です。また、5個以上該当し、かつブリンクマン指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上であれば保険診療の対象です。
- 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くのタバコを吸ってしまうことがありましたか?
- 禁煙や本数を減らしそうとしたときに、タバコがほしくてたまらなくなることがありますか?
- 禁煙したり本数を減らそうとしたときにタバコが欲しくてほしくてたまらなくなることがありましたか?
- 禁煙したり本数を減らしたときにイライラ、神経質、落ち着かない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手の震え、食欲または体重増加などありましたか?
- 上記の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか?
- 重い病気にかかった時にタバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか?
- タバコのために自分に精神的問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか?
- 自分はタバコに依存していると感じることがありますか?
- タバコが吸えないような仕事や付き合いを避けることが何度かありましたか?
喫煙の害
タバコの煙には4000種類以上の化学物質と250種類以上の毒物もしくは発がん物質が含まれています。
また、自分がタバコを吸っていること(能動喫煙)による病気のリスクに加え、そのまわりにいる人もタバコの煙にさらされること(受動喫煙)で病気のリスクが上がります。
喫煙によりリスクが高まる病気
- 頭頚部がん(口腔・咽頭がん、喉頭がん、鼻腔・副鼻腔がん)
- 脳卒中
- 食道がん
- 歯周病
- 虚血性心疾患
- 胃がん
- 肺がん
- 乳がん
- 慢性閉そく性肺疾患
- 肝臓がん
- 膵臓がん
- 膀胱がん
- 胸部大動脈瘤
- 子宮頸がん
- 2型糖尿病
- 動脈硬化症
- 腹部大動脈瘤 など
受動喫煙の影響
成人
- 脳卒中
- 肺がん
- 脳卒中
- 鼻腔・副鼻腔がん
- 喘息悪化
- 慢性呼吸器疾患
- 呼吸機能低下
- 慢性閉そく性肺疾患
小児
- 乳幼児突然死症候群(SIDS)
- 虫歯
- 中耳疾患
- 喘息
- 呼吸機能低下
当院の「禁煙外来」ではニコチン依存症の治療をすることで、その後の病気にならない健康寿命の延伸に取り組んでいます。
禁煙外来のながれ
当院へお電話(045-443-9788)いただき、診察日時をご予約ください。
来院いただいたら、問診票の記入をお願いします。
診察カード、電子カルテ作成のため保険証の確認をさせていただきます。
*保険証をお持ちください。
診察、呼気一酸化炭素濃度の測定、禁煙に向けてのアドバイス、禁煙補助薬の処方を行います。
また、禁煙宣言書に署名をいただきます。
次回は2週間後、4週間後、8週間後、12週間後と合計5回の診察を必ず受診してください。
Q&A
費用はいくらかかりますか?
2006年4月から保険適用となりました。初診料、再診料、ニコチン依存管理料、院外処方箋、調剤薬局は調剤料、禁煙補助料など合計で65,510円のうち、3割の自己負担額で19,960円ほどになります。
禁煙の薬はどんな薬がありますか?
経費吸収型のニコチンパッチ、ニコチンガム、内服薬のバレニクリンがあります。いずれも禁煙後の離脱症状を抑え禁煙を助けます。ニコチンパッチ、ニコチンガム、バレニクリン使用の禁煙成功率はそれぞれ1.7倍、1.4倍、2.3倍に高まります。当院ではバレニクリンの処方をしております。
禁煙治療薬バレニクリンの内服スケジュールを教えてください。
初回受診後、飲み始めの1週間に薬の量を徐々に増やし、禁煙の準備をします。自然にタバコを吸わなくなった場合は早めに禁煙を開始してください。服用日8日目から禁煙を開始し、2週目から朝晩、定期的に第12週まで内服をしてください。
バレニクリンの注意すべき副作用はありますか?
軽いものでは、吐き気、頭痛、腹痛、便秘、おなかの張り、不眠などがあります。その際は症状にあわせて吐き気止め、痛み止めなどを処方します。重いものではめまい・傾眠(0.5%~5%)、意識障害(0.1%未満)が現れることがあり、自動車の運転等危険を伴う機会の操作に従事しないことを勧めております。
治療中にタバコを吸いたくなったらどのようにしたらよいですか?
まずはタバコを吸いたくなるきっかけとなる行動を避けることです。食後すぐに席を立ち、歯を磨くなどの別の行動をとる。タバコやライターなどの喫煙具を処分する。お酒の席にいかない。喫煙者に近づかない。タバコを買える場所に寄らない等です。
また、喫煙の代わりにほかの行動を実行することも有効です。冷水、炭酸水、熱いお茶を飲む、野菜スティックや細切り昆布などを噛む、ノンシュガーのガムや飴を口にする。深呼吸をする。歯磨きをする。ストレッチ体操をする等です。
禁煙治療を始めると体重が増えると聞いて心配です。
禁煙を始めると、嗅覚・臭覚が数日で鋭敏になります。つまり食事がおいしくいただけるから体重が増加してしまうのです。また、その口寂しさから間食が増えるからとも言われますが、通常は2~3kgほどの増量です。体重増加は不安にはなりますが、禁煙が安定しないうちに減量も始めてしまうと、両方ともうまくいかなくなります。禁煙に慣れてから、食事と運動で徐々に減量しましょう。
禁煙はいつ始めても遅いことはありません。
禁煙を続ければ、その後の病気のリスクも抑えられ、体も健康に近づいていきます。
当院で禁煙を始めませんか?